ごく最近私の身辺で、鬱病からの自傷行為で手首を切られた方がいます。
お二方とも直接面識はありませんが、お1人はこのブログを通じてコメントを交わしたことがある方です。
たまにいろんなブログを拝見すると、鬱病で悩まれている方が数多くいらっしゃるのに驚きます。
鬱病から自殺をほのめかす方も結構いらっしゃいますね。そんなブログを見ると、いつも悲しくなります。
なぜ自分の身体を傷つけるのでしょう?
なぜそこまで追い詰められてしまうのでしょうか?
「ウツ」と一言でいっても、いろんな段階・見方があるようです。
●ウツ状態
●仮面うつ病
●鬱病
●正常な悲哀反応
<ウツ状態>と<鬱病>はあまり相違がないように思えますが、
<ウツ>とは、気持ちが沈んだ状態、心が塞いだ状態を言うのだそうです。
このウツ状態がひどくなった場合、鬱病とみなしているようです。
<ウツ状態>になると、
・意欲や気力の低下がみられ、
・何事にも悲観的になり、
・自責の念が高まる
などといった精神症状が見られるようです。
身体の症状としては、
・疲労感、倦怠感・睡眠障害・便秘・動悸・肩こり・性欲減退・発汗・頭痛
などが現れます。
ウツ状態の80~100%の人に「睡眠障害」が生じており、50~90%の人に「頭痛・頭重」が現れるのだそうです。
日本では、まだ精神科・心療内科に対する抵抗感が根強く、上記のような身体症状を生じた場合は、まず内科の診療を受けます。
しかし、原因の根底が精神的なものにある場合、いくら内科で診察を受けてもなかなか症状は治まりません。
自分を他人に合わせすぎる人などが、ウツ状態に陥りやすいやすいようです。
他人の目ばかりを気にしていると、自分らしい生き方ができなくなってしまい、自分を他人に合わせようとしてしまいます。自分の人生が築けなくなってしまうのですね。
では、他人のことなど関係ない。わが道を行く生き方がいいのかというと、そうではないのは当然のことです。なにごとも限度が問題です。
<仮面うつ病>とは、
文字通り、身体症状という仮面をかぶった鬱病のことです。
身体の症状を主に訴えるため、本人はもちろん、家族を含めた周囲も「鬱病」とは思わず、内科や婦人科などで診察を受けます。
しかし、仮面に隠れた根本の原因は鬱病なので、身体の症状に対する治療を受けても回復しません。本来必要な「鬱病」の治療を行なわないと、症状はどんどん悪化してしまいます。
<鬱病>の主な症状としては、
・思考抑制
・不安、強迫観念
・悲観的観念
・不眠(睡眠障害)
・頭重
・食欲・性欲不振
などがあげられます。
几帳面で完全主義者、責任感が強く、対人関係でも波風を立てない人が、鬱病を発症しやすいようです。
きちんとした性格の「いい人」が、秩序の変化に対応出来なくなると鬱病に陥ります。
<正常な悲哀反応>とは、
愛する人と死別したときなど、悲しくなって無理のない状況で生じる反応のことです。
悲しみの理由が、本人んにもよく分かっています。鬱病の場合は、自分の性格や状況に対して自覚ができていません。
最近、自分の身の回りの人で、
「何となく元気がない」、「口数が少なくなった」、「外出したがらなくなる」、
などの変化が現れた人がいたら、その方の言動・態度を気をつけて見てあげてください。
単純に気負わせたり追い込むだけではなく、早期に適切な専門医の診療を勧めてあげてください。
鬱病は“心の風邪”といわれます。
風邪をひいて熱がある状態で、わざわざ雪山に出かける人はいません。
病院へ行き適切な薬を処方してもらい、栄養を摂って、温かくして寝ます。
積極的に治そうという意志が働きます。
“心の風邪” も同じことです。
専門医の診察を受けて、必要ならば薬を処方してもらいましょう。
そうして風邪の症状が治まるまで、ゆっくり休養することです。
ただし、薬は治すものではなく、身体のリズムを取り戻す手段の一つです。
睡眠障害の場合、睡眠薬をもらったからといって治るものではありません。
あくまでもリズムを作る手段として薬を取り入れ、後は積極的に身体を動かすなどの、自ら改善させる意志が必要です。
そして、再び “風邪” をひかないように、予防をして、自らの心身を丈夫にする努力も、少し必要なのではないでしょうか。
心は常に明るく保つように心がけてください。
どうすれば、明るく輝いていられるのか?
自分の身辺を見直してみましょう。
視点を少し変えてみると、答えが得られるのではないでしょうか。
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