寒い冬が過ぎると、芽吹きの春がやってきます。
寒さで縮こまっていた身体が、春の訪れと共に解放され、心まで浮き立ってきます。
●春の上手な過ごし方 ①
中医学では、春は、「上にのぼり、外に発散する」という二つの特徴をもった季節と考えています。
草木は芽吹き、上へと伸びていこうとします。動物も冬眠から目覚めて外に這い出し、虫も土の中から顔を出します。
こうしたエネルギーが、人間に影響を与えないわけがありません。知らないうちに、身体の中でも「上にのぼり、外に発散する」動きが起こっているのです。
冬に少しにぶくなっていた「気血」のめぐりも徐々に活発になる、少し汗をかきやすくなったり、気持ちが浮き立ったりします。
健康を保つためには、季節のリズムに生活をあわせることがなにより大切です。心も身体もオープンにして、積極的に外に出かけるのが、春の正しい過ごし方といえます。
春になるとなんとなくウキウキしてきて、じっとしていられなくなるという方が結構いらっしゃるのではないでしょうか。かくゆう私も春が一番好きな季節です。
春の匂いを嗅ぐと身体中の細胞が騒ぎ出し、外へ駆り出し公園へと向わせます。
そして草木の芽吹きや、動物達が活発に動き出したエネルギーを身体中で受け止めて、細胞へ浸透させます。
春になるとこんな衝動に駆られるのは、「上にのぼり、・・・」の影響が身体に生じるからなんですね。
せっかく過ごしやすい季節の春なのに、2月から5月にかけて、花粉症に悩まされる方が多くみられます。
花粉症は、アレルギーという体質だけが悪いわけではありません。もとの体質は変えられなくても、身体の「正気」(防衛力)を高めることで、症状をかなりコントロールすることができます。
そのためには、疲れをためすぎないこと、規則正しい食生活を送ることが大切です。
ただし、生活改善だけではなかなか治りにくい病気なので、体質に合わせた薬による治療もやはり必要です。最近では、花粉症に効く漢方薬や健康食品が多くでまわっていますが、人によって合う薬は異なりますので、かならず専門医に相談するようにしてください。
ハーブティーやアロマポットなど、自然の糧を利用するのも一つの防衛にもなります。
せっかくの春、うっとうしい花粉症の為に建物の中にこもってしまうことのないように、自分に合った防御策を見つけましょう。
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